現状把握・課題整理

 ありたい姿を定める過程で、簡易的な現状把握をおこないました。次のステップとして、現状の可能な限り正確な把握をおこないます。実質的に、このステップが組織風土改革の出発点になります。
 

現状把握と課題整理が必要な理由

  • ありたい姿を設定する際に共有した「感覚的現状把握」も意識しつつ、より精度高く現状を把握することで、効果的な施策の立案につなげることができる
  • 部門による温度差や認識の違いを可視化することで、バラツキを把握する
  • 改革の進捗を測る基準点になる

現状把握するプロセス

STEP
定量データの収集・分析
  • 従業員意識調査の実施(全社調査が好ましいが、ランダムに選択した社員に対する簡易的なアンケートでも可)
  • 業績データ(売上、品質不良率、離職率など)との相関分析(対部門、対階層など)
STEP
定性情報の収集
  • 従業員意識調査の実施(定量データとともに自由記述などの定性データも取得する)
  • 経営層インタビュー
  • ミドルマネジメント層の座談会
  • 部門別・階層別座談会
  • 事務局メンバー相互の職場見学
STEP
課題の構造化
  • 表層的課題と本質的課題の切り分け
  • 部門共通の課題と固有の課題の整理
  • 課題間の因果関係・関連付けの分析
  • 組織特性・らしさとの関連付け
STEP
優先課題の選定
  • ありたい姿の段階を踏まえながら、優先課題の選定
  • リソース配分の検討
  • 段階的な取り組み計画の策定

現状把握・課題整理がうまくいくポイント

  • 客観的なデータと現場感覚のバランスで成り立っていること
  • 幅広い層からの情報収集ができていること
  • インタビューの際には、質問を整理した上で実施する
  • 匿名で収集すべき情報と記名で収集すべき情報を整理してから収集する
  • 取り組みやすい課題の優先順位を高めるのではなく、取り組むべき課題の優先順位を高める

現状把握・課題整理において、見過ごしやすい「落とし穴」

  • 事務局の頭の中にある仮説に対して、不都合な現状情報の優先順位を下げてしまう。
  • 製造部門や工場などの課題解決を優先し、経営や間接部門に関連する課題を後回しにしてしまう。

現状把握・課題整理における弊社の役割

  1. 従業員意識調査の実施
  2. データ収集・分析
    • インタビューシートの作成
    • インタビュー代行
    • 座談会のファシリテーション
    • 収集された情報の整理
  3. 合意形成の促進
    • 客観的な視点での議論促進
    • 多様な立場の意見の統合
  4. 課題の構造化支援
    • 専門的知見に基づく解釈
    • 業界特性を踏まえた分析
    • 経営課題との紐付け