事務局が最初に取り組むのが、「ありたい姿」の設定です。組織の「ありたい姿」は、単なる理想像ではありません。組織の「らしさ」を活かしながら、地に足が着いた形で、実現可能性も踏まえつつ、段階的に描く必要があります。結果として、経営戦略の実現に向けて、多くの社員が共感できる具体的な姿になることが大切です。
なぜ「ありたい姿」の設定が重要か
- 組織変革の方向性の明確化
- 施策展開の判断軸としての機能
- 進捗を確認する上での基準資料としての役割
目次
ありたい姿の描き方
なぜ、現状把握より先に描くのか
課題を洗い出してからありたい姿(目指す姿・あるべき姿)を決めるほうが自然に思えるかもしれません。それでも私たちが「ありたい姿」を先に置くのには、理由があります。
現状把握を深く議論することから進めてしまうと、議論は「今、何が足りないか」に向かいがちです。すなわち、現状ありきの議論になってしまいます。結果として対症療法の議論になってしまい、「あれもこれも直さなければ」となり、風土改革は工数だけがとられて、すべてが中途半端な問題つぶしの活動に変わってしまいます。
先に「どこへ向かうのか」を共有しておくことで、現状把握は「ありたい姿との距離を測る作業」になります。同じ課題を見つけても、意味づけ・優先順位付けがまるで変わります。
よって、ありたい姿を描くための必要な現状把握は当然必要になりますが、あくまで大局観をもった議論で留め、深掘りをしていくような議論はこの段階ではあまりしないことが得策です。本格的な現状把握は、次のステップで改めて実施します。
「ありたい姿」を作り上げる流れ
STEP
経営戦略との整合性確認
- 中期経営計画・事業戦略上の重要課題の把握と連動
- 経営層のサポート体制の確認
- 言語化しにくい、文章化されていない経営ニーズの確認
STEP
感覚的な現状把握
- 事務局メンバーが現状に対するざっくばらんな意見を出しながら、現状を簡易的に共有
- 付箋紙に書き出して整理する方法など、様々な手法を活用しながら、「誰かの意見に引っ張られない」ように意見を出してもらうことが肝要
- 事務局メンバーには年代差・階級差がある場合が多いため、肩書きを忘れて、フラットに意見を出せるように進める
STEP
「らしさ」(根底にある会社・組織の価値観)の言語化
- 組織の強みと特徴の整理
- 大切にしたい価値観の確認
- 継承すべき組織文化の特定
STEP
ありたい姿の具体化
- STEP2・3を踏まえつつ、組織の風土・人材としてのありたい姿を整理する
- キレイな絵姿にすることにはこだわらず、「事務局メンバーが納得できるありたい姿」を目指す
- 組織風土や人の意識がありたい姿の状態になると、どのような業績への影響が期待できるかまで書くことが望ましい
STEP
全社での共有と対話
- STEP4までの議論をまとめる。手作り感を残した資料が良いか、デザイナー等に整理してもらうのが良いかは社風による。伝わる形を目指す作業が必要
- 「ありたい姿」について、参加希望者との対話会や、Webを通じた社内パブリックコメントを設けることで、必要に応じて修正する
ありたい姿の設定がうまくいくポイント
- 経営戦略との一貫性確保
- 段階的かつ具体的であること
- 現場が共感できる表現を用いていること
- 風土や人材の変化がどう業績につながるかの「推定」まで明記していること
- 組織の「らしさ」を無視した、飛躍した姿になっていないこと
ありたい姿を描く過程で見過ごしやすい「落とし穴」
- 多くの社員に合わせようとして、抽象的な表現に落ち着いてしまう
- デザインにこだわりすぎて、実感からかけ離れた絵姿に落ち着いてしまう
- 組織の悪い部分にフォーカスを当てた議論をしすぎて、ネガティブなありたい姿になってしまう
- 「昔のよかったころ」に引き戻す議論が中心になってしまい、社会の変化を無視した「ありたい姿」を描いてしまう
- 事務局メンバー以外の多くの声を聞きすぎて、議論が発散し、時間をかけすぎる
ありたい姿構成における弊社の役割
- 検討プロセスの設計
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- どういう手順で進めることが貴社の実情に合うか、他社事例も踏まえつつ検討
- ありたい姿を検討する場の設計
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- どういう場が理想的かの提案(社内or社外、必要時間、議論手法など)
- 事務局メンバーで議論する場としつつ、オブザーバー・アドバイザーが必要かどうかの検討
- 議論のファシリテーション
- 具体化・言語化サポート
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- 抽象的な議論の具体化
- 組織の「らしさ」の言語化
- 経営戦略との整合性確認
- 共有・浸透プロセスのサポート
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- 全社共有の進め方
- ありたい姿のプロフェッショナルデザイン委託